古代世界の午後雑記(移行中)


「古代世界の午後」更新履歴と雑記
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2014年、面白かった書籍と映画

  最近の大手書店の人文学系書籍・ビジネス本売り場はピケティ一色という感じですね。グローバリゼーションか、反グローバリゼーションか(世界経済のトリレンマ論も含め)、と混迷を極めていた欧米日論壇を土台から揺さぶり、方向性を変えてしまいそうなくらいインパクトがありそうな印象を受けます。中国でも翻訳が出そうな気がしますが、イスラム圏ではどうなのでしょうか。議論や研究が深まり、データが精査され、世界的に新たな方向性が見えてくると嬉しいですね。

 さて、今年の回顧です。今年は映画を殆ど見ませんでした。全部合わせても20本程度でしょうか。サウジ・アラビアのドラマ『ウマル』や『インドの発見』は1本45分くらいの連続ドラマなので、これらドラマを2本で映画一本分と換算すれば、映画30本分くらいにはなるので、合計すれば50本相当と、一応のところ、例年とあまり変わらない数にはなりますが、今年は並べてみても、あまりめぼしいものがありません。今年はこの記事をやめようかとも思ったのですが、取り合えずここ数年の習慣でもあるので作成してみました(以下more)



【映画】

1.ゼロ・グラビティ
2.アルゴ
3.英国王のスピーチ
4.終戦のエンペラー
5.ローマン・ミステリーズ(紹介は、こちら
6・(愛と哀しみのボレロ)
7.(イントレランス)

※ ( )のものは、再視聴したもの

 今年力を入れて紹介した作品としては、『ウマル』や『インドの発見』などがあるのですが、ベストにあげたい程の内容では(私にとっては)ありませんでした。今年の海外歴史ドラマの話題といえば、オスマン朝のスレイマン大帝の治世を描いたトルコのドラマ『壮麗なる世紀』が完結したことでしょうか。スレイマンの死をもってドラマが終わるので、このドラマの第一話から最終話まで生き延びて登場し続けた登場人物は、側室のマヒデブランと宦官のスンブル・アーだけという、登場人物の熾烈な生存競争が繰り広げられたドラマでした。第四シーズン(104-139話)については、取り合えず最終回の139話だけ視聴しました。第三シーズンまでは、1年平均五話がかりで進んでいたのですが、最終回では1561-66年の間が、回想場面として進むなど、なんとなく、製作陣側では第五シーズン以降も見込んでいたものの(恐らく、視聴率が悪いか何かで第四シーズンで終了となってしまったので)、最終回に詰め込んだ、という印象を受けました(その最終回は、なんと2時間37分もあります)。同じくオスマン朝を扱ったポーランド映画『神聖ローマ、運命の日』は、私にとってはイマイチでした。

 「愛と哀しみのボレロ」は、高校生の頃、「イントレランス」は大学生の時に、それぞれ映画館で視聴した作品です。ほぼ30年ぶりに視聴しました。当時、特に「愛と哀しみのボレロ」には感動し、当時はロードショーであっても、入場入れ替えは無かったので、180分もの長尺作品であるのにも関わらず、映画館で2度続けて見るほど感動した作品だったのですが、今回の再視聴は、dvdだったこともあるのかも知れませんが、当時ほどの感動は得られませんでした。どうしてなのか、いろいろと考えているところです。理由が明確になったときには、そのうち記事に書くかもしれません。ただ、ジョルジュ・ドンの踊るラストのボレロの場面は、当時受けた感動そのまま、素晴らしかった。文芸作品がお好きな方は、是非一度はご覧になることをお奨めいたします。

 他に印象に残った作品としては、『カビリア』、『白ゆき姫殺人事件』、『リダクテッド 真実の価値』などがあります。「リダクテッド」は、ドキュメンタリーで十分な内容でもあるので、今更米国の恥部を映画で見るのも、ということで興行収入があがらなかったものと思われますが、それにしても5億円の制作費に対して、興収がWWで僅か7千百万円程度とは残念です。期待していたスペイン映画『ブランカニエベス』は後味の悪さが残念な作品でした。期待して観た『ハンナ・アーレント』も期待が大きすぎたからか、いまひとつでした。逆に気晴らしに観た韓国映画『ザ・タワー 超高層ビル大火災』は楽しめました。ドラマでは、大島弓子原作宮沢りえ主演の『グーグーだって猫である』がよかった。

 視聴した作品数が少なくても、ベストに入るのは粒そろいだったりすると嬉しいのですが、今年は全体的に低調でした。今年のベストに入れたとずっと覚えていそうなのはゼロ・グラビティとアルゴくらいかも。人生50年近くも生きているからなのか、実際の事件や近い歴史をネタにした作品の場合、どうしても現実の方が先行してしまっている印象がぬぐえず、あまり手応えが感じられない、というところがあります。その点、『アルゴ』は、仮に、実話ではなかったとしても十分『映画』として楽しめましたと思えましたし、『ゼロ・グラビティ』は、今後ありそうな話として楽しめました。



【書籍】

 読んだ書籍は少ないのですが、充実した感触があります。世界文学関連書籍が三冊入っていますが、これは、「世界文学史」というものが今の時代成り立つのか、成り立つとすれば、どのように成り立つのか、などの疑問を解消したくて読んだものです。これらについては、来年まとめた記事を書く予定です。

1.世界文学とは何か
2.イスラーム書物の歴史(感想
3.歴史学の未来へ
4.古代ギリシャ・ローマの飢饉と食糧供給
5.なつめやし(感想
6.世界文学史はいかにして可能か
7.声の文化、文字の文化
8.ホスローと小姓紹介記事
9.プトレマオイス地理学(感想
10.(エリュトラー海案内記)(感想
11.初期イスラム時代 エジプト税制史の研究
12.言語都市
13.中華料理の文化史
14.最古の料理 ジャンポテロ著(書籍)
15.枯草熱(スタニスワフ・レム)

 『中国料理の文化史』で、漸く、漢代の食事に関する詳しい記載を知ることができました。古代のどういう文献に漢代の料理や食事習慣が書かれているのか、がわかり、有用でした。

 『最古の料理』は、前16世紀メソポタミアの料理書の翻訳と解説です。現在のイラク料理と、前16世紀の料理に似たものがあれば、その中間のパルティア・サーサーン朝の料理も、そうは違わないだろう、という点で参考になりそうなので読みました。『なつめやし』、『ホスローと小姓』もサーサーン朝の料理を知る為に読んだものです。また、中世に書かれた歳時記として、以下の書物も参考になりました。歳時と農作業の関係などが記載されていて、古代イランの農業事情の参考になりました。
ノウルーズの書(PDF)


 今年読んだ書籍は少ないのですが、歴史学関連の雑誌論文や論説、pdfは結構読みました。今年は、数量経済史関連中心に読んだので、これらについては、書籍とは分けて次回別途役に立った論文・pdfを並べてみたいと思います。


【コミック】

1.蒼のマハラジャ(神坂智子)
2.(南京路に花吹雪)(森川久美)(感想
3.マホロミ 時空建築幻視譚(冬目景)
4.-乙嫁語り(六巻)-(森薫)
5.夢はるか楼蘭王国(神坂智子)(感想


 「蒼のマハラジャ」は、1990年代前半に連載していた古い作品ですが、かねてよりあちこちで評判を耳にしていたので、ためしに1巻だけでも、と思って読み始めてみたところ、ぐんぐん引き込まれた作品です。ラジャスターンのマハラジャの話なんて、日本語情報が殆どないのだから、表層的な内容にしかならないのではないか、との先入観があったのですが、英語文献も読み込んでいるのではないかと思える程の完成度合いを感じました。その後、マルコポーロの東方旅行を扱った『カラモランの大空』を読み、後書きのユーラシア各国旅行の記事を読み、関心が出たので、同作者の旅行記本『ちょっと危ない世界旅』 、『エジプシャン・バクシーシ』、『夢はるか楼蘭王国』まで一気に読みました。旅行先の多くが私の訪問先と重なっているので、興味深く読めました。

 「南京路に花吹雪」は、蒼のマハラジャを読んでいて思い出して読み直した歴史作品です。1980年代から90年代初頭は、少女漫画雑誌にハードな大型作品が多数連載されていた時代です(「スケバン刑事」とか「ブルーソネット」とか)。日中戦争開戦前夜という難しい時期を、魔都と呼ばれ、各種勢力の入り乱れた、これまた複雑な情勢にあった上海を舞台に描いていて、この難しく複雑な内容を、たったの4巻に収めた作者の力量に唸らされます。

 『乙嫁語り』は、2010年のベスト10に入れていて、これまでは、この年末のベスト10で一度ご紹介した作品は、それ以降は入れないことにしていたのですが、今回から、継続作品も入れることにしました。相変わらずレベルの高さが継続している作品です。

 『マホロミ』は、古い建築を扱っているという点でも私のツボにはまりました。



2013年に読んだ本・見た映画ベスト10
2012年に読んだ本・見た映画ベスト10
2011年に読んだ本・見た映画ベスト10
2010年に読んだ本・役に立った本ベスト10
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by zae06141 | 2014-12-30 00:00 | その他小説・映画関連 | Comments(6)
Commented by renko at 2015-01-20 14:13 x
はじめまして。「ロペ・デ・ベガ」を検索してこちらにたどりつきました。ロペの戯曲は面白いのですがほとんど邦訳がないので、趣味で翻訳して楽しんでおります。映画『Lope』はまだ観ていないのですが、かなりかっこいい男に描かれているようですね。
Commented by zae06141 at 2015-01-21 00:20
renko様、

はじめまして。私は浅学なもので、ロペどころか、近世スペインの演劇文化の存在そのものを映画をきっかけに初めて知った次第です。広大な世界があるものだと圧倒されました!ロペの邦訳、応援いたします。
 映画のロペはおっしゃる通り、かなりかっこいい描かれぶりです。過去に『女王ファナ』を公開している実績があるのに、なぜ『Lope』が日本で公開されないのか。。残念です。
Commented by renko at 2015-02-19 17:04 x
拙ブログでご紹介させていただきました。よろしかったでしょうか。
http://lopedevega.hatenablog.com/
Commented by zae06141 at 2015-02-19 21:57
renko様

まったく問題ありません。というか、ご専門の方に採り上げていただけて大変光栄です。『Lope』、このままdvdでも出ずに終わるとなると本当に残念です。。。
Commented by renko at 2015-02-20 08:33 x
ありがとうございます。いえいえ、私は専門家ではありません(近い時代の別分野の研究はしてますが…)。スペイン語も辞書と首っ引きですし。あくまで趣味です。『Lope』は英語字幕つきなら理解できると思うので、海外のdvd買ってみようかと思います。
Commented by zae06141 at 2015-02-21 20:03
是非ご覧になってください。ストーリはともかく衣装やセットは見応えがあるものと思います。
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