古代世界の午後雑記


「古代世界の午後」更新履歴と雑記
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カテゴリ:その他の時代の歴史映画・ドラマ( 34 )


歴史映画について ver2

 『古代世界の午後』というサイトを開始した2000年8月に、「歴史映画について」というこの記事を書きました(当時はサイトに掲載していた)。その記事の末尾に以下の内容を記載していました。

 【 ところで見てみたい映画ってありますよね。 誰か作ってくれないかなぁ、という映画。

「コンスタンティノープル陥落」やブルガリアのサムイルとバシレイオスの30年にわたる死闘を描いた伝記映画「バシレイオス2世」、ムガル帝国のバーブルーアクバルに至る大河物語。後漢時代西域を征服した班超の生涯、また前漢西域への使者張騫の冒険、エジプトイスラム史上唯一の女性スルタン、シャジャル =アッドゥルの生涯、以前この雑記でも書いた 赤羽亮「流砂伝説」の映画化、など沢山あります。 】

しかしこの15年の間に、「バシレイオス2世」以外は、ほとんど実現してしまったことがわかりました(該当映画は本記事末尾に記載)。それを受けてというわけではないのですが、歴史映画について別の角度から語ってみました。


【1】歴史映画について (2) 2016年9月版


 最近歴史映画のもつ意味について考えています。


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by zae06141 | 2016-10-06 00:32 | その他の時代の歴史映画・ドラマ | Comments(0)

中世イングランド映画『アルフレッド大王』(1969年)

 今回は、イングランドで唯一の大王の称号を持つ、アルフレッド大王(在871-899年)の映画『アルフレッド大王』(1969年)の紹介・感想です。前回ご紹介した『ヴァイキング~海の覇者達~』に幼年時代のアルフレッドが登場していたので、その連想で視聴したものです。ご興味のある方はこちらをご覧ください

 今年は映画を沢山見ています。本日現在約70本に達していて、学生時代でさえ2度しか達成していない年間150本もいけそうな勢いです。もっとも、その分本や漫画は数冊しか読めていない状況ですが、、、
 2月のある日曜日は、一日五本観た日もありました(全部レンタルです)。その日は気分的に、見たくなくてずっと避けていたけど、話題作だからいつかは一応見ておこうと思っていた作品を一気に見る気になったので、11時頃お昼を食べに出て、帰りにツタヤで『ノア 約束の舟』『エクソダス 神と王』『ポンペイ』(2014年版)を借りてきて視聴。19時頃見終わったのですが、『天地創造』(1966年)『十戒』(1956年版)、『ポンペイ最期の日』(1984年版)の方がよかった程度の当初予想していた酷さを遥かに下回るがっかり感に(あくまで私の感想)、これほど酷い気分に陥った今ならば、どんな酷い映画でも口直しに良く観れるかも知れないと思い、もっと酷いと予想され、まず見ることはないであろうと思っていたラスト・レギオン 最後のグラディエーター感想)と、良作とは知っていたものの、『第九軍団のワシ』と同じ題材なので観ずにいた『センチュリオン』を夕食に出た帰りに借りてきてみました。この二作は思いのほか良く、特にセンチュリオンは『第九軍団のワシ』よりよかったかも。お陰で気分良く床に就くことができました。最近これに近い日がまたあったのですが、それについては、そのうち書くかも知れません。

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by zae06141 | 2016-06-26 00:24 | その他の時代の歴史映画・ドラマ | Comments(0)

中世欧州の歴史連続ドラマ『ヴァイキング~海の覇者~』シーズン3とシーズン4の後半に登場するフランク帝国(9世紀後半)

 このところ、8世紀初頭の西ゴートを扱った『アマーヤ』、6世紀ランゴバルドを扱った『ビザンチン大襲撃』を観たので、フランク王国(6-7世紀)の映画がないかと探していたところ、連続ドラマ『ヴァイキング~海の覇者』の第3シーズンと第4シーズンに8世紀末のフランク王国が登場していることがわかり、各々の後半部分(6-10話)を視聴してみました。第一シーズンは昨年日本語版が放映済み(Amazonインスタントビデオでも視聴可能)なので、そのうちその後のシーズンも日本で放映されるのではないかと思いまます。フランク王国が登場する第3、4シーズン各々の後半を視聴した感想は、第一シーズンに関するAmazonのレビューのうちの長めのレビューとほぼ同じです(ポジティヴ・ネガティブ感想含めて)。

 ヴァイキング時代に詳しいわけでもないものの、今まで見た数本のヴァイキングものは、地域も時代も定かでは無い素人目に観ても歴史映画といえそうにないソード・サンダル映画だったので、ヴァイキング時代の実在の人物や事件を描いた映画(史料に残る初期のデンマークやノルウェー王やクヌート王など)を観たいと思っていました(この記事を書いている現在さえ、日本語情報が無かったりする事件や人物が多いので、今にして思えば、昔はヴァイキングに関する日本語情報が殆どなかったことから、単に北欧の伝説やマイナーな人名を確認できなかっただけ、という気もします)。本作のホームページを参照してみたところ、8世紀末の話であり、シャルルという名の皇帝が登場しているということで、カール大帝が登場する作品かと思い、フランク王国の映像が見られるならと、当該部分を視聴してみました。その結果、カール大帝の8世紀末ではなく、9世紀中盤から9世紀初頭の70年くらいの史料に残る史実とされる事件や実在の人物を、伝説の英雄ラグナル・ロズブロークの半生に取り入れた内容だということがわかりました。シーズン1は790年頃から開始し、910年頃までの情勢を描いているので、シリーズ全体としては120年くらいの内容を主人公ラグナルの盛年期20年間に収めているため、歴史伝記ドラマとして見るのは無理ですが、主役のラグナルや仲間を、祖父・父・子・孫四代に渡る一人四役とか、当時の北欧人の寿命は150年くらいだと考えれば、歴史ドラマと見えなくもありません(無理か)。

 今回は、本作に登場しているフランク王国中心に番組について少しご紹介したいと思います。ご興味のある方はこちらをご参照ください。全体的には、以前ご紹介した、現在放映中のトルコの連続ドラマ『エルトゥールルの復活』のような感じのドラマです。

 以前、ビザンツ支配時代(6-10世紀頃)のイタリア半島情勢が冒頭若干載っているので購入した高山博著『中世シチリア王国』(講談社現代新書)、今回ドラマがきっかけで、購入後16年目にして漸く完読することができました。

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by zae06141 | 2016-06-19 00:11 | その他の時代の歴史映画・ドラマ | Comments(0)

西ゴート王国歴史映画『アマーヤ』(1952年)

 カルロス五世の大河ドラマを見たら、興味がスペイン史に戻ってきて、以前から見たいと思っていた西ゴート王国歴史映画『アマーヤ』を見てみました。ナバラ地方の伝説の映画化だと思っていたのですが、そうではなく、「バスクの伝説が登場する西ゴート王国末期の歴史映画」であるということがわかりました。

 以前から、イベリア半島定着後の西ゴート王国時代、ローマ末期の景観がどのように持続していたのか、或いは変貌していたのか、という点に興味があり、6-7世紀の西ゴート王国を扱った映画をずっと見てみたいと思っていました。本作は、711年頃の西ゴート王国崩壊前後を扱った8世紀の作品で、しかもゴート王国の中心部ではなく、辺境の現ナバラ州が舞台ですが、それなりに雰囲気は出ているように思えました。詳細にご興味のある方はこちらをご覧ください

 西ゴート同様、6-7世紀のフランク王国の景観にも興味があり、この時代を扱った映画を探しているのですがなかなか見つかりません。実はダゴベルト1世を扱った映画(『善良なる王ダゴベール』)はあるのですが、どうにもコメディで、登場する城館も7世紀というより、10世紀以降のものに見えてしまうので、私の中ではこれは歴史映画ではないのです。

 『アマーヤ』を見て、東ゴートやランゴバルド諸侯時代のイタリア映画を見てみたくなり、気分的に時代考証だめだめなソード・サンダル映画でもいいから見たい気分になってしまったので、『ビザンチン大襲撃』を見てみました。この作品は、題名とはまったく違い、ビザンツは使者しか登場しない、ランゴバルドとゲピデ族の抗争を扱った作品です。原題はまったく違い、もっとまともな題名です。邦題を考えた人、凄いセンスです。次回はこれについて感想を書きたいと思います。

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by zae06141 | 2016-05-24 00:22 | その他の時代の歴史映画・ドラマ | Comments(0)

スペイン歴史ドラマ『Carlos, rey emperador(カルロス、王たり、皇帝たり)』(2015-16年)

 神聖ローマ皇帝かつスペイン国王カルロス五世(カール五世)の即位から死去(1517-1558年)までを扱った伝記ドラマです。2015年9月から2016年1月放映、一話約75分全十七話。スペイン国営放送の公式サイト(こちら)で字幕付きで全話が公開されています。

 ひとことで言えばロイヤルファミリーものです。当時のスペイン及び、スペインと外交関係のあった王家とその周辺人物しか登場せず、(新大陸の場面以外)殆どが室内劇で、会話なしの映像で見せる場面は殆ど無く、ほぼ登場人物の会話だけで構成されています。殆ど屋内と中庭の映像しか登場しないので、見所は俳優の役作りと衣装と内装です。一方、当時の西欧各国の外交関係が深いので、フランス、イングランド、フランドル、ポルトガル王宮やローマ法王庁、新大陸が登場し、16世紀前半の西欧諸王家の歴史を描いた大河ドラマとなっています。

 同時代の東欧や東南欧の王家の歴史を描いた連続ドラマとしては、ポーランド王妃ボナ・スフォルツァの半生(1518-1557年)を描いたポーランド制作の連続ドラマ『王妃ボナ』やオスマン朝最盛期の王スレイマン一世の治世(1520-1566年)を描いたトルコ制作の連続ドラマ『壮麗なる世紀』があり、私の中ではこれで16世紀前半のヨーロッパ全体の主要王家の歴史をカバーできる三大作品という感じになりました(『壮麗なる世紀』は前半1/3程度しか見ていませんが。。)。あとはこの時代の北欧の映画かドラマを見てみたいところです(チューダー朝については既に多数の映画やドラマ(imdbでtudorを検索すると27作品ヒットします)があるので、もう十分という感じ)。

 ドラマ的には大して面白いわけでもなく(あくまで私にとって)、私はあまり政治史には興味ものの、多くの登場人物や場所を調べるのが面白くて結構な時間を投入して調べながら視聴してしまいました。公式サイトに人物紹介欄があるので、今回は短い紹介記事となるかと見込んでいたのですが、公式サイトは見栄えはいいものの、意外に情報が不足しているため結構な長文となってしまいました。ドラマの詳細にご興味のある方はこちらをご覧ください

 カール五世は戦争ばかりしているイメージがあり、人物的にはあまり興味がなかったのですが、引退後、姉レオノーラと妹マリアも同時に引退し、カール隠棲先からわずか5kmしか離れていない場所に住んでいたことを知り、少しカールや兄弟姉妹に興味がでてきました。

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by zae06141 | 2016-05-14 00:17 | その他の時代の歴史映画・ドラマ | Comments(0)

エジプト製ミステリー映画『ブルー・エレファント』(2014年)に一瞬登場する暗黒の中世社会の映像

 前回はミステリー映画として紹介しました。今回は、本作に登場している中世エジプト都市景観の映像の話です。本作は、歴史映像が登場するとはまったく知らず、あくまでエジプトのミステリー映画という触れ込みで視聴したら、たまたま主人公がドラッグで幻視する映像のひとつに中世エジプトを暗黒社会風に捉えた映像が登場した、というものです。それだけの話なのですが、なぜここに注目するのか、について、少し解説などをしてみたいと思います。


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by zae06141 | 2016-03-31 00:18 | その他の時代の歴史映画・ドラマ | Comments(0)

トルコ歴史ドラマ・ベイリク時代の詩人『ユヌス・エムレ』(2015-年)

 前回の映画に続き、中世トルコの民衆詩人ユヌス・エムレ (1239-1320年)の半生を描いた2015年6月から放映中のトルコのドラマ。現在も放映中。ご興味のある方はこちらをご覧ください

 ところで、上記Wikipediaの記事では、ユヌスの生年の根拠として、ヒジュラ暦720年(1320年)に82歳で歿した、という文献から逆算して1238年という算出のようですが、82歳という年齢もヒジュラ暦なので、ヒジュラ暦720年のヒジュラ暦ベースの82年前は1241-2年にあたることになります。西暦で言えば78-80歳の間ということになりますが、実際のところどうなのでしょうか。

 最近、2014年キルギス製作の伝記映画『山嶺の女王クルマンジャン』を視ました。昨年の福岡国際映画祭で上映され、あらすじや的確な感想がネットで幾つか記載されていてるので、本作についての私の感想はここで少し記載して終わりたいと思います。近年製作された、同じ中央アジアの歴史映画ということで、2012年のカザフの歴史映画『ダイダロス-希望の大地-』と比べてしまうわけですが、クルマンジャンが19世紀、ダイダロスが18世紀初頭という時代や地域の相違があるとしても、キルギスの国家規模からすると低予算とならざるを得ず、大合戦のような迫力ある映像は登場しません。その辺の事情をわきまえた上で視聴すれば、製作陣に頑張りの感じられる佳作だと思います。予算を注ぎ込んだ大作と単純に比較してしまうのは酷でしょう。味わい的には、旧ソ連の小共和国製作映画の雰囲気を感じました。
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by zae06141 | 2016-03-16 00:53 | その他の時代の歴史映画・ドラマ | Comments(0)

トルコ歴史映画・ベイリク時代の詩人『ユヌス・エムレ~愛の声~』(2014年)

中世トルコの民衆詩人ユヌス・エムレ (1239-1320年)の半生を描いた2014年トルコ製作の映画。13世紀の神秘主義詩人というと、同時代の高名な神秘主義思想家で詩人であるジェラルディン・ルーミー(1207-1273年)が浮かびますが、ルーミーはペルシア語、ユヌスはトルコの口語で詩作したという相違があるとのこと。ユヌスは、イランやシリアなど、各地を広く修業の旅をして廻った人とのことで、日本でも『薔薇の花束』という詩集が出版されています(1993年)。ご興味のある方はこちらをご覧ください

※情報 『スタフ王の野蛮な狩り』,英語字幕版がUS/UKアマゾンで出ています。USアマゾンは15ドルで廉価、UKアマゾンは15ポンドと若干高めですが、それぞれ1つづつ出ています。買い時です。もっとも好きな歴史映画を10本あげろと言われたら、多分必ず入る作品です。特定の歴史映画好き(戦争ものとか近世英仏だけとか)ではなく、広く歴史映画を見ておきたい、と思っている方は、結果的に面白いかどうかはともかく、見ておくべき映画のひとつであると思います。そうして、最後のせりふ一言が、映画のテーマを凝縮しているような作品は滅多にない、という意味でも優れた作品です。昔NHKで日本語字幕版が放映されているので、是非、日本語字幕版も出して欲しいものです。夢野久作みたいなパッケージは、内容のイメージと大きく異なるので勘弁して欲しいですが。。。

※情報2 『ダイダロス 希望の大地』という18世紀初頭のカザフ族を扱った歴史映画がGyao無料動画で放映中です(こちら)。題名はアレですが、まじめな歴史映画です。中央アジア遊牧民族の歴史にご興味のある方はお奨めです。

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by zae06141 | 2016-03-06 11:44 | その他の時代の歴史映画・ドラマ | Comments(0)

ルーム・セルジューク朝時代の歴史冒険活劇ドラマ 『エルトゥー ルルの復活』(2014年-) 第二十六話から第四十六話

 旧オスマン帝国領土中心に26カ国で放映中の人気ドラマのセカンドシーズン。今回はモンゴルの武将バイジュ・ノヤンが1230年代、個人的にアナトリア襲撃を行なっていた時の話。史実ではノヤン率いるモンゴル軍は1243年にアナトリアに侵攻してきたが、それ以前にモン ゴル軍の一部隊がルーム・セルジューク領に入り込んでいたとのことなので、この番組のノヤン隊はその頃のノヤン隊。この部分は設定上無理がなさそうだが、ノヤンはまったくの夜盗にしか見えない。全体的に映画「七人の侍」のような感じ。

 冗長な場面が大分増加し、第35話くらいまではシーズン1と比べると、同じ番組かと疑われる程つまらなく、かなり端折って見たが、第36話くらいからはどんどん面白くなり、現在はシーズン1に匹敵する面白さとなっています。そうして、遂に46話目で、このドラマを視聴する当初の目的であった、ビザンツ的景観の再現映像を見ることができました。かなりちゃんと時代考証やっているように思えます。歴史冒険活劇だけではなく、歴史ドラマとしての要素もだいぶ増えてきました。こちらであらすじをご紹介しています。ご興味のある方はこちらをご参照ください
 また、このドラマのおかげで最近1230年当時のラテン帝国とニケーア帝国の正確な領土に興味がでています。この年は、第二次ブルガリア王国とルーム・セルジューク朝がともに最盛期を迎えていて、間にあるラテン帝国とニカエア帝国の領土はもっとも縮小していて風前の灯だった年の筈ですが、その地図がなかなか見つかりません。そしてよくよく考えると、ブルガリアとルーム・セルジューク朝の衰退は、モンゴル軍が直接侵攻してきたからで、ビザンツ帝国の復活と延命はモンゴルのおかげと言えなくもない、と実感してりしています。

ところで、アンガス・マディソン氏のローマ帝国の一人当たり平均所得の計算根拠の概要を、『世界経済史概観-紀元1年~2030年』(2015年)をもとに、各世界のプロファイル(古代ローマ、漢、サーサーン朝の人口、財政、生活費、GDPなど)に追記しました。もうちょっと史料的な裏づけがあるのかと思っていましたが。。。計量経済史学を歴史経済学がほぼ無視している理由がよくわかりました。アンガス氏の研究数値のうちのGDPについては、出典として利用しても概ね妥当な範囲だろう、という段階に達しているのは1820年以降くらいだ(イタリアは1500年くらいかも)、という結論をようやく出せそうな気がしています。

 また、年末年始、ブローデル『物質文明・経済・資本主義』の数量経済史に関する部分を一部読み直して、気になる文面を見つけました。それは、17-19世紀の西欧の一部の国の国民総生産に対する政府財政比率が概ね5-10%(これ自体は実証的研究)となるので、それを他の時代・地域にも外挿する、という手法です。ローマの財政比率は、5%程度と、比較的小さい政府であった、推計されていますが、もしかしたら、この根拠は、ブローデルが記載しているような方法で推計されたのではないか?と疑問が出てきてしまいました。今年はこれを調べることになるのかも。なんか気が重い。。。

 ここ数年、計量経済史学(数量経済史学)関連の史料とロジックを渉猟してきてわかったことが2点あります。ひとつは、平均寿命(≒平均余命)や歴史人口学、財政規模、穀物生産性などはそれなりに史料的裏づけがあること、二つ目は全時代・全地域を通じて、一貫して比較的残っている文書史料は、税収(≒歳入)と兵士の数(≒歳出)だということです。歳入は金額が重要なので、中央集権が貫徹していない場合、人口は重視されず記録もまた残りにくい、対して歳出のほとんどは(近代以前は)ほとんどどこでもいつでも軍事力≒兵士の数なので、総人口に関する史料は少ない代わりに兵士の数に関する史料は結構残っている、という点です。

 このように、いろいろなことがわかった、という点では、収穫がありましたが、数量経済史の近代以前に関する部分は、史料とロジックを知ることが重要で、結果の数値は鵜呑みにせずに、常に暫定的な数値である、と受け止めておく必要がある、ということはよくわかりました。例えば、他の論文の結論数字を引用する場合、その論文自体か、最低限引用元の論文に、史料とロジックが書かれていないような研究は信用ならない、というような。引用元論文も、更に他の論文の結論の数値を流用しているような、孫引き、曾孫引きみたいに形成されてきた数字はかなり怪しいことも多く、ネットに史料が続々と掲載されつつあり、論文検索も容易になった時代にはふさわしくない、ということです。これは数量経済史に限らず史学一般に該当することだと思いますが。。。。重要なことは、数値を鵜呑みにして前提として論を展開することではなく、史料とロジック、特にロジックを構成する各種要素のかなりはオーダーエスティメイションだったり、要素数自体が不足していたり、ということが前研究には見られることが多いので、現在は、それらの研究を批判的に深めていく必要がある段階だ、ということです。このような意味で、前近代の数量経済史を渉猟してきたこと自体は収穫だった、と考えている次第です。

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by zae06141 | 2016-02-26 00:19 | その他の時代の歴史映画・ドラマ | Comments(0)

ルーム・セルジューク朝時代の歴史冒険活劇ドラマ 『エルトゥールルの復活』 (2014年-) 第十三話から第二十六話

 前回に続き、トルコのドラマ原題Diriliş "Ertuğrul"(復活"エルトゥールル)の第十三話から第二十六話(第一シーズン終了)までの紹介です。主役のエルトゥールルは、強いし逞しいし、主人公として申し分ないのですが、個人的には他の登場人物にも魅力的な人物が多く、あまり突出していない印象です。特に父親のスレイマンシャーは貫禄・カリスマ性ともに十分。カッコよさは突出していて、彼が出ている場面はずっと見ていたかった程です。短時間で視聴するため毎回端折るのが残念だった程です。あと、エルトゥールルの兄のグンドゥグやアイクスもよかった。グンドゥグはどことなく若き日のオビワン・ケノービに似ているところがよかったのかも。第十三話から二十六話のあらすじにご興味のある方はこちらをご覧ください

 ところで、この作品はもともと、14世紀後半から15世紀前半のベイリク時代のトルコ語詩人のドラマ『ユヌス・エムレ』を視聴しようと、あらすじを探してTRT1局のホームページを見てたまたま知ったものです。同時に、19世紀オスマン朝イスタンブルを舞台とした警官『Filinta』というドラマも見つけました(TRT1の紹介ページはこちらIMDbの紹介ページはこちら)。主人公達がイスタンブル・ガラタ地区の平和を守るという話らしく、こちらも毎回2時間、現在四十数話まで放映中で人気があるようです。

※情報 Amazonで、今まで古書が1万2000円くらいで出ていた現在絶版の『スペイン黄金世紀の大衆演劇―ロペ・デ・ベーガ、ティルソ・デ・モリーナ、カルデロン』(南山大学学術叢書-佐竹謙一)が、現在500円のものが12冊、200円のものが1冊でています。状態は「可」となっていますが、購入した200円のものは、新刊同様の品質でした(というか、どう見ても新古書)。本書は16世紀スペインの劇場の図解や運営・経営などにも詳しく、得がたい本です。この内容で1万円以上は高いとは思いますが、初版定価4500円は妥当な書籍だと思います。これが1000円以下で入手できるならお買い得です。他にも、高額だったシリル・マンゴーの『ビザンティン建築』が高値時の1/2-1/3、『イスラーム都市研究』も、高値時の1/2-1/4で出ています(ただし後者はこの3週間のうちに3冊あった1200円の古書が既に売れてしまいました)。この地域の良本の高額古書が安くなるということは、債務危機やテロや戦乱などで人気が無くなっている、ということが考えられ、学会の財政状況の悪化と今後の出版展望も悪化することが予想されるので決して歓迎できることではないのですが、取り合えず買い時ではあります。

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by zae06141 | 2016-02-16 00:30 | その他の時代の歴史映画・ドラマ | Comments(0)