古代世界の午後雑記


「古代世界の午後」更新履歴と雑記
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古代エジプト歴史ドラマ『TUT(ツタンカーメン王)』(2015年)

 2015年7月米ケーブルTV局Spike TV Network放映。一話88分全三話。先週6日dvdがリリースされました。TUTは、古代エジプト新王国時代に十代で死去したツタンカーメン王(在前1333年頃-24年頃)の個人名で、ツタンカーメンは、Tut-ankh-amen(アメン神の生ける似姿)というパーツから構成されています。本作は、一言で言えば、インド映画『アショカ』とBBCドラマ『ROME』と中世ペルシア風ファンタジー映画『プリンス・オブ・ペルシア』を足して三で割って、少し薄めたような作品です。筋は中世西欧でも古代ローマでも中世ペルシアでもいつでもよいような内容。主人公TUT(以下トゥート)は、インド系の俳優さんが演じていて、映画『アショカ』を思わせるものがあり(戦車戦の場面も古代インドとか、インド神話映画を思わせるところあり)、再現セットや衣装、映像の感じは『ROME』、全体的なテイストは『プリンス・オブ・ペルシャ』。『プリンス・オブ・ペルシャ』同様宰相役はベン・キングスレー。
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 発掘遺物から想定されるツタンカーメン王は虚弱な王ですが、本作のツタンカーメンは冒険好きな若き英雄王として描かれています。日本では、毎年どこかで必ず古代エジプト展示会が開催される程、古代エジプトは人気があるようなので、本作は、日本語版のdvdが発売される可能性が高そうです。なので、ここでは主に映像と作風についてご紹介したいと思います(以下more)



 主要登場人物は以下の通り。左上ツタンカーメン王、その右宰相アイ、右端アンケセナメン。下左、王の親友の武官ラゴス、下中央、ミタンニの奴隷女で王の側室となるスハド、下右将軍ホレムヘブ。ラゴスとスハド以外は実在の人物。
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 取り合えず予告編映像は以下の3編があります。

予告編パート1
予告編パート2
予告編パート3

 予告編を見ている限り、結構リアルな感じの映像に見えますが、実際見てみると、違った印象を受ける部分もありました。

 以下の画面ショットは、予告編に登場しているような映像もありますが、一応紹介してゆきます。最近の歴史作品では、CGによる空撮映像はもう当然のように登場するようになっています。本作も、その流れの通り、都テーベの空撮映像が何カットが出ます。2次元CGで、動画ではありませんが、結構リアルな感じです。
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 しかし、宮殿の画像が、ゲーム画像のように見える仕上がりの場面もあります。下右は、宮殿の長廊下ですが、柱に凹凸一つ無く、完璧な消失線とノッペリした壁面はゲーム画像にしか見えませんでした。
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 これはテーベの宮殿。こんな感じの高層階の建物が新王国時代のエジプトにあったのでしょうか。クレタのクノッソス宮殿の復元映像に似ているような気もしますが、私の印象では、ファンタジー映画『プリンス・オブ・ペルシャ』という感じです(というか、高級リゾートホテルのようにも見える)。1961年公開の古代エジプト映画「ネフェルティティ ~ナイルの女王」にも、こちらの画像のような宮殿が登場していて、なんとなく、以下の宮殿に似ているところもあります。もしかしたら、遺跡的な根拠があるのかも知れません。
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 下右は上王宮の建物を別の角度から見たところ。これは割とリアルっぽい感じ。下左は、敵対するミタンニの要塞(テロップにも「要塞」と出ているので、ミタンニ本国からのエジプト方面遠征軍の最前線の砦の筈なのですが、ミタンニ王自ら遠征してきているため、ここが陥落してミタンニは滅んでしまうのだった。
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 下左は第一話冒頭で登場するトゥートの父イクナートン王。彼とベン・キングスレー(彼もインド系)演じる宰相アイを除けば、古代エジプトな感じのエキゾチックな化粧と雰囲気の人物は殆ど登場しない(しかもイクナートンが登場するのは冒頭20分くらいだけ。ツタンカーメンが子役なのもここだけ)。下右は、何度も登場した王宮正面。セットだと思っていたが、一部、ゲーム画像的に見えるショットもあり、もしかしたら、これもCGかも知れません。
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 下左はテーベ市街の映像。下右は酒場の様子。『ROME』に出てくる市街や酒場の映像とあまり変わらない感じ。
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 もっとも印象が強烈なのは、トゥートの親友武官ラゴスが、ローマ兵士にしか見えないという点。下の3画像のうち、真ん中の画像の右側の人物がトゥートで、それ以外はラゴスの画像。彼の容貌、鎧ともに、古代ローマにしか見えません(もしかしたら、彼は北方から来た異邦人という設定とかがあったのかも知れません。気がつきませんでしたが)。
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 でもカッコいいんです、ラゴス。雰囲気映画『トロイ』のヘクトルのような印象もあります。彼が一番カッコよかったのは、第一話中盤での戦いの場面。ここまで見てなんか雰囲気わかったし、ツタンカーメン王が、一般兵士と一緒に走って最前線で突撃するという、もはや史劇を逸脱した展開に、このへんで見るのを終わりにしようかと思っていたのですが、戦闘場面の迫力に、この部分4回も見直してしまい、見るのを続行することにしました。

 次に強烈なのは、ミタンニ人が黒人である点。「ミタンニ」という名称から、エジプトの北方にある国だとの先入観がありましたが、もしかしたら、南方の国(史実としてはヌビア王国)という設定があったのかも知れません(これも気がつきませんでしたが)。左下が、遠征軍を率いてエジプトまで遠征してきたミタンニ王トゥシュラッタ。この国王、第三話の中盤で、トゥート王自身の手で討たれます。
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 右上は、ミタンニ軍。鎧の感じが古代秦の兵馬俑の鎧を連想させる。ミタンニ軍全体の雰囲気は、『プリンス・オブ・ペルシャ』に登場したイスラムの軍隊という感じ。全体的には、主役の二人(トゥートとアイ)がインド系なのを除けば、エジプトは基本、欧米で、ミタンニはアフリカとイスラムを合わせたような、典型的なオリエンタリズム歴史ファンタジードラマです(というか、シリコンバレーに、会長と社長がインド系、マーケ担当と販売担当が白人、技術担当部長がナイジェリア系黒人、というようなベンチャー企業って実際あったりするので、この番組で登場する『エジプト』は、現在の米国自身を象徴していて、彼らがオリエンタリズム視点で描かれるイスラムを象徴するミタンニと対決する、という世界観と考えても差し支えないかも。そんなことを書いているアマゾンレビューは無さそうでしたが)。

 あと気になったのが、蛍光色の衣装。薄紫とかピンクとか、一応古代エジプト壁画写真集を確認してみましたが、いくらなんでも古代エジプトには無理のあるカラフルすぎる衣装。
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 最後の画像は、王家の谷とツタンカーメンの墓の入り口。王家の谷に行ったことはないのですが、なんとなく、もっと開けた、緩やかな谷というイメージがあるのですが、本作では、ご覧のように、切り立った峡谷となっています。
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 ラスト近くでの粛清場面は、『ゴッドファーザー』や『ゴッドファーザーPART2』、『エリザベス』のクライマックスを思わせるものがありましたが、これらの映画と比べると、演出力・編集力不足なのが残念。あと、『ROME』程では無いにしても、アダルト場面が毎回登場するので、小中学生向けではないかも。映画全体としては、小中生でも楽しめる内容なのだから、中途半端なアダルト場面など無くてもよかったのに。
 

Spike TVの『TUT』ホームページはこちら
Amazonのdvdはこちら
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by zae06141 | 2015-10-14 00:06 | その他の時代の歴史映画・ドラマ | Comments(0)
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