古代世界の午後雑記


「古代世界の午後」更新履歴と雑記
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カッシウス・ディオ『ローマ史』第68章『トラヤヌス伝』

 古代ローマの最高権力者は、初期王政時代から共和制時代を経て、皇帝時代まで、ほぼ伝記が残されています。王政時代から共和政期の伝記は『プルタルコス対比列伝(プルターク英雄伝)』、初期皇帝時代については、ドミティアヌス帝までが、スエトニウス『ローマ皇帝伝』、ハドリアヌス帝以降軍人皇帝時代までは、『ローマ皇帝群像』に人物ごとに記載されています。ところが、『最善の君主』といわれたトラヤヌスが、スエトニウス『ローマ皇帝伝』とスパルティアヌス『ローマ皇帝群像』の双方からすっぽりと抜け落ちてしまっています。しかしながら、カッシウス・ディオの『ローマの史』では、即位後のトラヤヌスの伝記ともいうべき内容を扱っている巻があります。そこで、当該第68章を、英語版から翻訳してみました。ご興味のある方はこちらをご参照ください。なお、68章の現存部分は、ディオの原文の抄訳とのことです。原文が書かれたパピルスなどが中東のどこかで発掘される日を夢見ています。

 私は翻訳家ではないので、読みやすい文章にしようとすると意訳となってしまうことから、文体は、相変わらずの直訳調の読みにくい文体となっていて、更に一部人名は、日本語表記を確認するところまでやっておらず、ローマ字のままだったりしますが、だいたいどんなことが書かれているのだろうか、ということを手っ取り早く確認する程度には役立つと思っています。また、この巻の後半は、トラヤヌスのパルティア遠征を扱っている点で、パルティア史の史料としても有用な点で貴重な史料となっています。

 トラヤヌスに関する文献史料は、このディオ(3世紀初頭)の史書と、プリニウス書簡集(講談社学術文庫に邦訳あり)に収録されているトラヤヌスからの回答文(皇帝書記が皇帝の口述を筆記した文書:同時代史料)、及びわずかに触れられているものとして、トラヤヌス即位時にプリニウスが送った頌詩と4世紀の概略史であるエウトロピオス『首都創建以来の略史』とアウレリウス・ウィクトル『ローマ概史』の、5つくらいしか現存していないようです。しかし書簡集に収められている短文の回答には鮮やかな印象を残す文がいくつかあります。当時は犯罪者とされていたキリスト教徒に対する匿名の告発を却下する、「密告状の如きものは(中略)我々の時代の精神にそぐわない」という一文や、資金の強制貸し付けを戒める「我々の時代に正義に反している」という一文は私にとって強い印象を刻んでいるものです。

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by zae06141 | 2015-08-07 00:19 | 古代ローマ・ビザンツ関係 | Comments(0)
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